具体的な回収方法
「払ってもらう」とは債務者側の純然たる意思によることです。
回収とは債権者の意図的な誘導によって行うものをいいます。
よく認識してほしいことは、この段階では既に本人の良心による支払は望めない状況になっていることです。
つまり、回収の現場は一般的な常識が通用しない世界です
まぁ、ハッキリ言ってしまうとですねぇ、、、
良識あるオトナの行動でお金を回収するのはいささかムリです。
善人でいたいなら貸したお金はあきらめたほうがいいでしょうね。
まず電話 いつでもどこでもとにかく電話
まず、最も手軽かつ身近な請求方法が電話です。
電話は、勤務先→自宅の順番にかけます。ちなみに携帯電話は最も最後。
いちばん連絡のつけやすい携帯電話をあえて最後にすることによって、自宅・勤務先で電話を受けた人に伝言をし、間接的に伝えることで精神的なプレッシャーをかけます。
そして相手と話ができた場合、期日は必ず12時間以内で設定します。
これは12時間以内に決着をつけようという意味ではなく、払わなかったら12時間後に再度プレッシャーをかけるためです。
よって、相手が払えようが払えなかろうが、例え「翌日払う」と言おうが全部無視です。もちろん状況によっては12時間が6時間でも問題はありません。
つまり携帯電話でも留守電だったりした場合は1時間程度の間を空けて再度全てに電話します。勤務先や自宅の家族からは迷惑がられるでしょうが、「こちらも急いでいる」の一点張りで継続します。
電話で重要なことは、ダイヤルした回数ではなく相手と話をした回数です。
いつまで電話するのか? といわれれば、それは払うまでに決まっています。
これが電話での請求です。もちろん期限に遅れたら即時に行わなければ意味がありません。
2~3日に1回ではやるだけは意味がありませんので・・・
電話番号がわからないとか、料金未納で通じなくなってしまったなどで請求したくても請求できないときには請求書を書いてみます。
書き方は、請求書の書き方を参考にしましょう。
なお、請求書は単身独居者にたくさん送っても意味はありません。そういう相手には1ヶ月に1~2回くらいで十分でしょう。
同居人がいる相手なら電報も効果的
家族と同居していたり商社のような職場ほど効果が高いのが電報。やり過ぎると逆ギレの火種にもなることから大手の消費者金融では使わなくなりつつあります。
つまり、それほどまでに電報の威力はすさまじいものがあります。(相手によっては全く無意味なこともある)
電報は電文の内容より送った事実を重要視します。
よって「ゼニハラワンドロボウヤロウハゼッタイニユルサン(ゼニ払わん泥棒野郎は絶対に許さん)」、などという怪しげな文言は使用してはいけませんし、する必要もありません。
電文例としては、「イソギレンラクセヨ(急ぎ連絡せよ)」で充分。
今どきの家庭には電報なんてまず来ませんので非常に神経を揺さぶるもとになります。送り先は自宅。数回送って反応がなければ会社にも送りつけます。
念のため書いておきますが、会社に送りつけると業務妨害になることもあります。但し、訴えられるかどうかは別の話なので、つまりはそういうことです。
ちなみに電報は115。
電報局の人に対して乱暴な言葉遣いをする債権者が数多くいるそうです。電報局の人に無茶を言っても仕方がないので丁寧に依頼すること。
行けるものなら家にも行こう
とりあえず、相手の住まいが行動範囲になるなら労を惜しまず訪問するべし。但し、相手が単身独居だと空振りに終わる可能性も高いので時間帯には注意が必要。
とりあえず訪問先でやってはいけないことを書いておきます
- 本人に無断で借金の「明細」を告知する(無断でなければ問題ない)
- 同居人などに「請求」をする(支払いを受け取ることは問題ない)
- 家の器物などを壊す
- ペットをいじめる
- 「帰れ」と言われたのに帰らない(言わせないような話術が必要です)
- 粗暴な言葉で脅す(バカヤロウとかシネとかコロスとかは禁句です)
大丈夫ですか? やっちゃいけませんよ。「帰れ」といわれて帰らないと民事じゃ済まなくなるので注意。
逆に、サラ金はNGでも個人間貸借ならやっても問題ないことを書いておきます。
- 近隣に迷惑がかかるような大声で名前を呼ぶ(「カネ返せ」はダメです)
- 夜の9時から翌朝8時前のあいだに訪問する(夜討ち朝駆けOK)
そして、訪問して「人」と喋ったら必ずやることを書いておきます。
- 幾らでもいいので必ず支払いをしてもらう(本人以外でも)
・・・技術いりますね。
事項で少しだけ書きますがその前に、予定をキャンセルしてでも可能な限り行った方がよい日
- 給料日当日 及び翌日
- 7月と12月の第二週の金曜日
- 5月の連休前 8月の盆前、12月28日
要するに、カネを持っている可能性が高い日ですね。
せっかく貴重な時間をツブしてまで行くのです。タダで帰ったら何のために行ったのかわけがわかりません。
前述のとおり、やみくもに行くと徒労に終わる可能性も少なからずあります。手ぶらで帰る精神的疲労は・・・・なかなか抜けません。
最初に宣言、『今日は払ってもらうまで帰りませんからね!』
別に相手は本人でなくてもいいです。訪問請求でいちばん困るのが、『帰ってください』ですが、最初にコレを言っておくと相手はなかなか『帰って』とは言えません。仮にモメると『だって、帰らないって言うものだから・・』と訴えられそうですが、そんなものは水掛け論で流せる範囲です。
相手が『帰れ』といわなければネをあげるまで堂々巡りさせることができます。
ひどい話ですね、、まったく。。
とはいえ、暴力的な言動で脅すことができないからには精神的な抑圧をかけないと回収は不可能でもあります。
要するに、ガマン比べを挑む際に相手が持ってる切り札を使えなくしてしまえばいいわけです。
現金がないならコンビニ行くか?
実際、一人暮らしでもなければ家に¥1000のカネもないなんてことは考えられませんなので、『今日はカネがないので明日払う』というコトバを受け入れてはいけません。
『カネがないので明日払う』を認めることはガマン比べに負けることです。
そんな気構えでは獲れるモノも獲れません。
しかしだからといって家に上がりこんで家宅捜索するわけにはいきません。
そういったコトからも最近は便利になりましたよねぇ!給料日当日でも、『明日銀行から出す』って言い訳が使えなくなりましたから。
もちろん訪問前に近所のコンビニの場所は確認しておくこと。知らないとトーク中に詰まって付け込まれます。
払ってもらうまで一歩も引かない鉄壁の意思が肝心
別に満額じゃなくてもいいのです。
「行ったら必ず獲る」という気構えは、来られたら必ず獲られる→困るので自ら払おうという意識づけにもなります。
取立てっていうのは予告無く来るのですから、来られるだけでも十分に困るのです。
そりゃぁ決まってます。回収が終わるまでです。
読んでおわかりのとおり、とても面倒な作業です。ともすれば仕事にも差し支えます。 精神衛生上もよくありません。
そういう理由もあるので回収する必要がある貸金をダラダラとるのはダメであり、部外者に非難されようと身内から獲ってしまうほうがいいのです。利息で喰ってる貸金業が無法者の戯言に付き合うのとはワケが違います。
しかしよくよく考えてもらいたいことがあります。
このタネを撒いたのは誰でもない「貸したアナタ」です。
返さない人をどうこう言う前に、貸さなければこのような気分の悪いことにはなりません。あったりまえですが人間関係は壊れます。
もっと穏やかに回収する方法はないものか?
と疑問に思われる方はいらっしゃると思いますが、、そんな都合のいいモノはありません。
だ・か・ら・・・貸すな!と言うんです。
支払いの優先順位」は金額や内容よりも、相手との人間関係によって決まることもあります。
頑なに払いを拒む理由が「特定の人への返済のため」という例は多々あります。
こういった場合、「特定の人」へは請求されなくても返すわけですから自分に返さない人が100%悪人であるとは言い切れません。
問題は、それを許せるかどうかです。
許せなければ、理由はどうあれ自分が「特定の人」になる必要があります。